仕切りのない教室で、自分の普通を見つける。越谷校舎でできること

越谷校舎には、仕切りがありません。

パーテーションも、区切られた教室もない。一つのオープンスペースに、勉強しているテーブルと、ゆったり過ごせる交流スペースがつながっている。それが、この校舎の日常の風景です。

在校生のSさんは「話したことのない子がいない気がする」と言います。

壁がないから、声が聞こえる。声が聞こえるから、興味が生まれる。興味が生まれるから、気がついたら輪の中にいる。

仕切りのない空間が、この校舎の文化をつくっています。

この記事では、越谷校舎の環境・活動・2026年10月から始まる校舎内スクーリングをまとめます。金井先生のインタビューを紹介した記事と合わせて読むと、越谷校舎の全体像が掴みやすくなります。
塾では手の届かなかった生徒を、ここでサポートする。越谷校舎・金井先生のこと

仕切りのないオープンスペース

仕切りのないオープンスペース

越谷校舎の最大の特徴は、物理的な仕切りを置かない「オープンスペース」設計です。

教室全体を見渡せる空間に、まとまって勉強する学習スペースと、くつろげるラウンジスペースが緩やかに共存しています。

この設計には、意図があります。

金井先生

交流スペースにいる生徒から、勉強している生徒の様子が見える。授業の声が聞こえてくる。

すると『なんだか面白そう』と思って、見に来るんです。それがきっかけになる

(見に来た生徒を、金井先生は毎回歓迎する。「来てみたくなったら来ればいい」という敷居の低さが、活動への参加を後押しする。)

「仕切りがないと、学年を越えた交流が自然に生まれます。上の学年の先輩がどう過ごしているか、自然に目に入る。それが刺激になる」

在校生のSさんも、その変化を経験した一人です。

生徒Sさん

越谷校舎に来てから、ここにいるメンバーでは話したことのない子がいない気がするくらい、みんなと仲良くなれました。

壁がないから、自然と声をかけやすいんだと思います

一方で、「一人になれる空間がない」という側面もあります。
必要なときは面談室を活用するなど、生徒の状況に応じて柔軟に対応しています。

料理クラブと音楽——来るきっかけをたくさんつくる

越谷校舎では、料理や音楽(ギターなど)が主な活動として活発に行われています。

金井先生

通信制の学校において、こういう活動が『学校に来たくなるきっかけ』として本当に重要な役割を果たすと思っています。

最初から勉強だけを目的にする必要はない

(「きっかけ」の積み重ねが、金井先生の考える登校支援の根本にある。)

金井先生

料理でもいい、音楽でもいい、友だちとの会話でもいい。

その中のどれかが心に引っかかれば、結果として登校につながって、学習につながって、人間としての成長につながる。

最初のきっかけは何でもいいんです

取材当日、越谷校舎では生徒たちと一緒にお好み焼きを作っていました。

越谷校舎初の卒業生となるSさんも来ていて、「みんなで食材を切りながら話していた」そういう場面が、この校舎の日常です。

生徒Sさん

こういうのがすごく楽しいんです。

勉強の後にみんなでお菓子作りをしたり、ゲームをしたり。それが本当に楽しくて、また来たくなる

生徒に起きた変化

越谷校舎で起きている変化は、通っている本人だけにとどまりません。

Sさんの弟も、同じ越谷校舎に通っています。入学前は家でゲームばかりだったという弟が、入学後に変わりました。

生徒Sさん

『ゲームよりバイトの方が楽しい』と言い出して、自分から進んで家のお使いに行くようになったんです。

全然違う人になったみたいで、驚きました

他にも、こんな変化があります。

最初は話しかけても頷くか首を振るかしかできなかった生徒が、スクーリング(学習合宿)をきっかけに急に話してくれるようになった。

「しゃべる人が変わったぐらい、人が変わった」とスタッフが言うほどの変化でした。

小学生の頃から不登校だった生徒が、越谷校舎に通い始めてから料理の時間で中心的な存在になっていった例もあります。

その保護者から「ここに来て良かった」という言葉をもらったと、金井先生は話します。

金井先生

生徒が変わる場面を見るたびに、自分のほうがパワーをもらっています。

そういう瞬間のために、この仕事をしていると思っています

越谷校舎の1日の流れ

時間帯内容
登校後学習スペースまたはラウンジで過ごし始める
午前学習・個別指導
料理クラブや昼食の時間
午後音楽活動・自由な時間・学習の続き
帰宅前先生との振り返り・次回の相談

通学コースは週1日・週3日・週5日から、生徒のペースに合わせて選択できます。

アルバイトをしながら自分で学費を払って週1日だけ通う生徒から、毎日のように通う生徒まで、多様なスタイルを受け入れています。

金井先生

週1日コースの生徒は、自由ゆえに足が遠のきやすいというジレンマがある。

自由と自己管理は表裏一体なので、定期的に連絡を取り合いながら、来やすい状況をどう作るかを一緒に考えています

2026年10月から、スクーリングが越谷で受けられます

成美学園高等部 越谷校舎では、2026年10月よりスクーリングが校舎内で実施されます。

通信制高校の生徒は、年に数日のスクーリング(面接指導)を受けることが卒業要件のひとつです。

これまでは別の場所に行く必要がありましたが、2026年10月から校舎内で完結できるようになります。

金井先生

外に行かなくていい、というのは大きな変化です。

慣れた場所で、慣れた仲間と受けられる。スクーリングへのハードルが下がります

スクーリングには、成美学園グループ各校舎の先生方が越谷校舎に来て授業を担当します。普段会わない先生と出会える機会でもあります。

項目内容
開始時期2026年10月〜
場所越谷校舎内
担当各校舎の先生方

越谷校舎のアクセス・通いやすさ

越谷校舎は、駅からアクセスしやすい立地です。

項目内容
最寄り駅越谷駅
登校日数週1日・週3日・週5日から選択
開校年度2024年度(フリースクールとしてスタート)
金井先生

家から近いから来られている、という生徒がいます。

駅からの距離も通いやすい理由の一つになっている。

立地の良さと、通いやすい環境を活かして、地域に根ざした校舎にしていきたいと思っています。

越谷校舎を一言で

在校生のSさんにこの校舎を一言で表してもらうと、こう答えてくれました。

生徒Sさん

家から近いから来られている、という生徒がいます。

駅からの距離も通いやすい理由の一つになっている。

立地の良さと、通いやすい環境を活かして、地域に根ざした校舎にしていきたいと思っています

金井先生はこう言います。

金井先生

普通がいっぱいあって、正解がいっぱいある学校にしたいんです。

社会に出たら、明確な正解のない問題に何度も直面する。

だから、
「一つの正解を押しつけるんじゃなくて、この校舎の中に色んな普通があって、色んな正解がある」
そういう場所にしたい

5年後・10年後も、地域の人たちに認知されて、長く愛され続ける校舎に育てていく——それが、金井先生のいまの目標です。

「生徒が来てくれないと、自分たちの仕事がなくなる」と金井先生は笑いながら言います。

でもその言葉の後には、本音があります。「自分のほうが生徒からパワーをもらっている」
そういう先生が待っている校舎が、越谷校舎です。

まずは一度、来てみてください。